
初心者でも積立投信
お金の動きが人間の血液と同じように重要な役割を担っているだけに、今後の大きなテマになりそうだ。
勿行はリスクの高い貸し出しに慎重になる傾向が強まっている。
銀行が融資に回さない、いわゆる「貸し渋り」が起こり、企業や家庭にお金が行き渡らなくなってマネーサプライの伸びが鈍っているとの指摘もある。
銀行は、たとえば一〇〇万円の預金を受け入れると、日銀への準備預金分を残して企業に九〇万円を貸し付ける。
借りた企業はそのお金で儲けを出して、一部をほかの銀行に預金する。
するとこの銀行もまた、このお金を融資に回すというように、銀行を通すことで元のお金は何倍にもふくらんで、経済の血液の役割を果たしている。
こうした銀行の信用創造機能によって、どの程度マネーサプライが増えたかを示す指標あり、金融政策は公定歩合の上げ下げ、マネーサプライ(通貨供給量)の調整、預金準備率の変更などがある。
普通、これらの政策が単独で実施されることはなく、両方を組み合わせた政策をとることが多いので「ポリシ・ミックス」と呼ばれる。
具体的な例をあげると、不況時の場合、政府は道路整備などの公共事業を盛んにし、まず建設、鉄鋼などの産業を活性化する。
これを呼び水にして景気は底を打ち、ほかの産業も設備投資に動き出す。
「政府が一六兆円の経済対策を決定」「日銀が公定歩合を〇・五%引き下げ」こうしたニュスが新聞やテレビでは大きく報道される。
これらは典型的な財政政策、金融政策と呼ばれる経済政策だが、具体的にどんな効果があるのか研究してみよう。
資本主義経済には景気循環があり、景気が過熱するとインフレが起こり、不況が深刻化すると失業者が大量発生する。
こうした事態を避け、できるだけ経済を安定させるため、政府は総需要管理政策をとる。
この具体策が財政、金融政策なのである。
財政政策は財政支出の増減、増減税などが政府の役割、財政政策・金融政策はどう読めばいいか。
政府は、一九九七年に財政構造改革法を成立させ、国債発行に歯止めをかけようとしたが、折からの景気の急落で、同法は凍結。
大量の国債発行を余儀なくされ、九九年度末の国債発行残高(見通し)は三三四兆円と過去最高になった。
こうした財政政策は経済学者のKによって理論づけられたことから「K政策」ともいう。
K政策は一九三〇年代に起こった米国の「大恐慌」において、恐慌を克服した政策として有名になった。
理論の骨格は、財政と金融政策をうまく組み合わせることで、国民所得(GDP)の望ましい水準を実現できる、というものである。
とくに、財政支出による公共事業を盛んにし、酒この時期には、日銀も公定歩合の引き下げなどを通じて金利水準を低くするので、企業は資金調達しやすくなるからだ。
また、不況で消費マインドも冷え込んでいるので、所得税などの減税も有力候補になる。
こうした政策でいつも問題になるのは財源をどうするかだ。
公共事業を増やすことは支出の増加につながり、減税は収入の減少につながるからである。
シナリオ通りに順調に景気回復すれば、いずれ税収も増えるので、先行的に財政措置を講じる意味はあろう。
ただ、財政をずっと赤字にしてはおけないので、ここで国債を発行して埋め合わせることになる。
「四十年不況」では、赤字国債の発行という決断で景気回復を果たしたが、その後も歯止めなく発行されたため、後になって財政の硬直化を招いた。
民間経済を活性化させる呼び水にするという有効需要喚起の原理は、現在も財政政策の基本となっている。
これに対してマネータリスト(貨幣主義者)と呼ばれる経済学者は、公共事業の財源を公債という形で民間の貯蓄から吸い上げると、その分、民間資金が減り、民間投資を少なくするので効果はないという「クラウディング・アウト」説を掲げ、マネーサプライ(通貨供給量)のコントロールを最重点に置いた。
また、合理的期待形成派と呼ばれる学派も、政府の政策が事前にわかれば国民はそれを先取りした行動に出るので、政策は効果を失うと主張し、主に金融政策を否定した。
こうした専門家による論争はともかく、実際に政府の政策が有効に働くかどうかは、その時々の景気の状態や政策を打ち出すタイミングなどによって異なる、という点についてはだれもが納得するであろう。
これを言い表したのが「三つのラグ(遅れ)」である。
「三つのラグ」とは、景気判断が遅れる「認知のラグ」、予算措置などに手間取る「政策のラグ」、政策が経済に浸透するまで時間がかかる「効果のラグ」のことである。
これをできるだけ少なくしようと、政府は統計整備やヒアリングの実施などに努力してきたが、決定版というものはまだない。
「三つのラグ」のうち、政府・日銀が歴史的に何度もくり返したのは「認知のラグ」である。
「好況不況の判断」の章でも説明したが、マクロ景気とミクロ景気の間にはギャップが生じることが多く、マクロ指標を見る限り、内需中心の経済は、日本の巨額の対外黒字を減らすために最も重要視されている政策で、財政政策を実施するにしても、その結果、企業の生産が輸出に向けられたのでは海外の批判を免れない。
だから、住宅、下水道、公園、道路など消費生活に密着したインフラ整備が内需型社会の実現につながり、生活の質も向上するわけだ。
高齢化社会に向け、できるだけ早い時期のインフラ整備が課題になっている.このため、政府の景気対策も、ひと昔前までは考えられなかった規制緩和、新産業分野やベンチャ企業の支援といった内容に変化しているが、その一方で、治山治水、道路や港湾整備といった伝統的な分野も根強く残っており、「日本経済の構造変化を遅らせている」との批判が絶えない。
どこが不況なのかさっぱりわからないという事態は、それほど珍しいことではない。
最近、政府や日銀による景気対策の効果を疑問視する見方が増えている。
その理由は、経済構造の自由化、ソフト化により、従来型の政策が機能しなくなった、というものである。
日本がGDP大国になったのは、技術革新力と、金融など第三次産業の発展によるところが大きいが、民間経済の膨張に比べて財政規模は相対的に小さくなり、以前ほどの波及効果はなくなったからだ。
九〇年代以降、政府に求められる経済対策は、単に景気回復をめざしたものではなく、内需中心と生活インフラ整備を目的にした社会の実現が大きな課題になっている。
たとえば、一九九〇年代の「平成不況」では、多くの企業が業績悪化に苦しんだが、その中にあって安売りを武器にした男性用スーツ、酒類ディスカウント店などは大繁盛した。
また、企業のリストラが進んだ九〇年代後半、企業の収益力は回復したものの、大量の失業者が生まれて社会問題になった。
このように、景気の信号機にはさまざまな種類と利用のしかたがあるが、ミクロ景気にしてもマクロ景気とまったく無縁に動くわけではなく、仮に自分の会社がいくら元気でも、作ったモノが売れなければ生産などを調整しなければならないから、生産指数や消費動向われわれが景気を判断する時、景気の状態を示す信号機(各種データ)を読んでからの方が間違いない。
それでは、景気の信号機にはどんなものがあるだろうか。
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